NEXT POSITION PLEASE

 

 
もうすぐトッド・ラングレンも来日するということで、関連作品をひとつ。
Cheap TrickNext Position Pleaseは1983年、トッド・ラングレンのプロデュース作品。
 
チープ・トリックは、いまや浮き沈みの激しかったバンドとして有名で(^^;。当初日本でアイドル的人気に火がつき、78年の来日公演のライブ盤がバカ売れ、それが本国に飛び火して一躍スターに。その後メンバー脱退をきっかけにチャートを長く低迷、80年代後期になってオリジナルメンバーの復帰とともにNo.1ヒットを放つ。90年代のオルタナブームではニルヴァーナスマパンなどの人気バンドがこぞってチープ・トリックのフォロワーだとカミングアウト、と。
 
NEXT POSITION PLEASEは、その低迷期のアルバムなのだが、なかなかの傑作。
チープ・トリックというバンドは、そのルックス的なギャップもさることながら、音楽的な面でも「ハードなギターサウンドを志向しながら、ついポップなメロディを書いてしまう」というギャップを持っていて、それがまたアルバムごとにコロコロ変えるプロデューサーにいいように使われてしまうわけで。
 
このアルバムも典型的なトッドの音。コンプの効いた「バスッ」っというスネア、安っぽいギターの音、スカスカの音空間。ちなみにここでいう「チープ・トリック本来の音」というのは、とりあえずファーストアルバムCheap Trick(1997)のようなサウンドを指す。
 
とはいえ、現在も変わらずに活躍してくれている誠にアッパレなバンドですね。昨年はサマーソニックにも出たし、来年くらいには再来日してくれないかなあ。